彼方へ -辻-
まるで片思いの女から連絡先を渡されたかのように彼の言葉の端端には月の欠片が擦り込まれていて希望に満ちお互いの耳の横に涼しい風を置く
 
子供かもしくは老人の問い掛けじみた僕の声に応え時には歩く速さで自転車の速さで並べられる遠い目で斜めを見るけど逸らしてる訳ではなくそれどころかふたりの包み込むものを今表すには何かが足りなかったりきっと云い過ぎたりするから一輪挿しの花よろしく僕の胸に差し込もう
 
男同士の夢語りは何故か現実の匂いがしてただいたずらに急かしたり阿漕の搾取のビジネス話とも違う下世話にもならずに中生のジョッキの残りに気をやりながら
 
彼方へ
 
もし明日何かしらの事故でこの世を去る羽目になっても僕はぐにゃぐにゃに笑いながら前に倒れても後ろに倒れても笑いながら亡びるだろうみずみずしいばかりの出会いは汗をさらさらにしてくれたし感動をくれたあの人やあの人の絆に触れた記憶はどうしても枯れないし僕の胸の花瓶の水は減らないのはきっと花瓶ではなく井戸なんだ大地からの恵みをどこにいても感じられる僕の神経で自力で開発したのもあればあなたがくれたものあなたがくれたものあなたがくれたもの
 
彼方へ

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